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INTERVIEW

ものづくりを通じて人と人をつなぎ、さまざまな課題を発見し解決する手助けをするFABBER達の活躍とライフスタイルをご紹介

FABBERS’ INTERVIEW Vol.02

一人ひとりが情熱と創造性を発揮して、 生きていける世の中をつくりたい。 FABは、きっと、その力になれる。

  • アルヴィン・チャン(29歳)
  •  ABC COFFEE CLUB 共同創業者 Make It Creative 理事・共同設立者  

 FABが、個人を変え、
コミュニティを変え、世界を変える。

「たとえ規模は小さくても、素晴らしい哲学や情熱、技術をもった会社ってたくさんありますよね。そういう小さな会社が、きちんと成功できる社会って最高だと思うんです。僕は、そういう環境を作っていきたいと思っています。一人ひとりがその人ならではの情熱や創造性を発揮して、心から『やりたい!』と思える仕事をしていける世の中になったら、個人はどう変わり、コミュニティはどう変わり、世界はどう変わるんだろう。想像しただけでワクワクしませんか? そしてFABは、そんな世の中を作るきっかけになると思っています」

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California College of the Artsにてデザイン戦略でMBAを取得した後、サンフランシスコでソフトウェア会社を創業。その後、2013年に来日。

とてつもなく大きな夢を語るのは、アルヴィン・チャンさん。ある時は、高い焙煎技術を持つ日本の小さなコーヒー豆販売店と提携して高品質なコーヒー豆の定期販売サービスを展開する「ABC COFFEE CLUB」の共同創業者。またある時は、独自のワークショップなどを通じて個人や企業のクリエイティビティとイノベーションを育成する一般社団法人Make It Creativeの理事・共同設立者を務めています。

異なる二つの顔を持つ彼は、今、それぞれの活動の中でどのようにFABを活用し、そしてFABにどのような可能性を見出しているのでしょうか。

お客さまの喜ぶ顔を想像しながら、
手で触れるものを作る楽しさ。

まずは、ABC COFFEE CLUBの場合。アメリカでソフトウェア会社を経営していたアルヴィンさんは、来日後、彼と同じくコーヒーをこよなく愛する共同創業者とともにABC COFFEE CLUBを起業します。

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ABC COFFEE CLUBは、毎月3種類の厳選されたコーヒー豆を自宅へお届けするサービス。

「僕も共同創業者も、インターネットやソフトウェアといった“デジタル・ビジネス”の世界で仕事をしてきたため、実際に手に触れられるモノを扱う“アナログ・ビジネス”の経験はありませんでした。そのため創業当初は、ビジネスの考え方や進め方の面で、それまで蓄積してきた経験やノウハウが活かせずに苦労しましたね。たとえば、デジタル領域のスタートアップ企業では、短期間でプロトタイプ(試作品)を開発し、検証と製作を繰り返しながら開発していくアジャイル開発が一般的です。でも、アナログ・ビジネスではその開発手法を取り入れることができなかったんです。その原因は、時間と費用がかかり過ぎることでした」

そんなアルヴィンさんたちの前に立ちはだかった課題を解決してくれたのが、FABだったのです。

「何千万円もする設備を導入するのは、僕らのような規模の会社では現実的ではありません。それまで経験のなかったビジネスということもあり、僕らは早い段階でたくさん間違えたかったんです。そして、検証を繰り返してより良いものを作っていきたかった。そう考えていた僕らにとって、思いついたアイデアからすぐにプロトタイプをつくることができて、リスクもコストも低く抑えられるFABは、ピッタリのツールでしたね」

現在、FABはABC COFFEE CLUBのビジネスにとってなくてはならないものとなっています。アルヴィンさんの会社での役割は、毎月配送するコーヒーのパッケージやWEBサイトなど、あらゆる顧客体験を作ること。その数々の体験を提供するためのアイテム作りに、FABの力が役に立っています。

「お客さまには、毎月届く商品を楽しみにしていて欲しいんです。もちろん美味しいコーヒーを届けることが第一だけど、それに加えて僕らの感謝の気持ちを届けたいなと思って。それで、ちょっとした手作りのアイテムを商品に同梱するようにしています。また他にも、オフィスでご利用いただいているお客さま向けに、コーヒー豆や測りなどをセットできるコーヒースタンドキットを試作したり…。小物もコーヒースタンドも、自分たちでデザインして、レーザーカッターで切り出して作っています。お客さんの喜ぶ笑顔を想像しながら作るのは、最高に楽しいですよ。だって、こんなサービスは大企業にはできないことだから。僕らのような小回りの利く小さな会社ならではの取り組みだと思っています」

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アルヴィンさんが毎月手作りして、商品に同梱して発送しているチャーム。

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オフィス向けコーヒースタンドキットもFABで試作。

アイデア実現への近道は、 アイデアをプロトタイピングすること。

また、もう一つの活動であるMake It Creativeでは、日本マイクロソフト社やJ-WAVE社など数々の企業や大学と共同でワークショップやハッカソンを開催。ここでも、FABは重要な役割を果たしていると言います。

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2015年、日本マイクロソフト株式会社と共催で実施したワークショップでは、 仙台・東京・神戸の三都市で開催され合計約100名が参加した。

「Make It Creativeでは、参加者に創造性の高い『デザインシンキング』という思考方法を体感してもらいながら、既成概念を壊すようなアイデアを出してもらうことを大切にしています。そのために必要となるのが、生まれたアイデアをすぐに形にするプロトタイピングです。そしてプロトタイプを作るのに役立つのが、FABの技術。ワークショップでは6時間くらい議論することも可能ですが、プロトタイプがその場にあれば、参加者みんなが同じものを見て話ができるので、より議論も深まりやすくなり、アイデアもより具体的になり、時間を短縮することにもつながるんです。最初から答えが分かっていることを考えるのではなく、どうやって考えていけばいいのかさえ分からないことを考えていく時にプロトタイピングという手法は有効なんです」

ABC COFFEE CLUBでも、Make It Creativeでも、プロトタイピングを重要視し、アイデアを形にするツールとしてFABを捉えているアルヴィンさん。彼はFABを利用するメリットを次のように考えています。

「素早くアイデアを形にできるため、時間の経過とともに高まるリスクを低く抑えることができること。そして、誰でもものづくりができる力を得られること。この二つ目が、特に重要です。これが物事を変えることにつながると僕は思っています」

革新的なアイデアは、 “環境”から生まれる。

「革新的なアイデアを生むのに必要なのは、知識やスキルじゃありません。何よりも環境が重要なのです。Make It Creativeでも、参加者間で良い相互作用が生まれるように、たとえばイスを取り払ったり、音楽をかけたり、実験的に環境を変えたりしています。いかにアイデアが出てきやすい環境を作るかに神経を注いでいるのです。ものづくりについても、これまでは特定の企業や大学、組織に所属していないとできなかったものが、FABが登場したことで、誰でも気軽にできるようになりました。このような環境が生まれたことは、とても大きな変化だと思います」

アルヴィンさんがオフィスのように利用している東京・渋谷のFabCafe Tokyo。FABとカフェが融合したこの空間も、革新的なアイデアを生むのに良い環境だとアルヴィンさんは言います。

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東京・渋谷のFabCafe Tokyo。レーザーカッターや3Dプリンター等のFABマシンを設置。ものづくりを楽しむ人たちが集い、つながる空間になっている。

「一般的なカフェは、自分一人だけの時間を過ごすものですよね。でもFabCafeはそうではない。個人やグループでものづくりに夢中になっている人たちがたくさんいて、FAB技術に精通したスタッフがいて…。僕自身、分からないことがあったらすぐにスタッフに相談して教えてもらったり、隣の席で作っている初対面の人に声をかけたりしてインスピレーションをもらったり、思いついたアイデアを共有したりしています。ものづくりに対する動機も技術も知識もさまざまな人たちが一つの空間に集まって、コミュニティを形成しながら、それぞれものづくりに励んでいる。こんな面白い環境は、サンフランシスコにはなかった。こういう環境から、次のイノベーションは生まれてくるんじゃないか。僕はそう思っています」

インターネットが登場して以来、多くの革新的なアイデアはインターネットの中で生まれてきました。しかし、その流れも成熟の時を迎えているとアルヴィンさんは言います。

FABで一人ひとりのものづくり力を
引き出して、次のイノベーションを。

「90年代以降は、インターネットでどんな新しいことができるかを極限までチャレンジしてきた時代でした。もちろんその中でたくさんの革新的なサービスが生まれてきました。でも、それもそろそろ限界が見えてきていて、次のイノベーションは全く違う、たとえば実際に手に触れられるモノを扱うアナログ・ビジネスなどから生まれてくると思います。振り子の揺り戻しのように、バーチャルの世界から、リアルな世界に戻ってくる感覚ですね」

手で触れられる物質的なものづくりへの回帰。その時、FABが果たす役割は大きいとアルヴィンさんは考えています。

「人間が他の生物と決定的に違うことは、ものづくりができるということです。これまでも人間は、ものを作ることによって世界を変えてきました。人間には、0から1を生み出す素晴らしい力があるのです。誰でも気軽に使うことができるFABは、人が持つものづくり力を強く引き出してくれます。だから、もっと多くの人がFABを利用するようになって欲しい。みんながものづくりに取り組む社会になったら、きっと、面白いですよ」

一人ひとりが自分の情熱や創造性を発揮して、ワクワクしながら生きて、社会により良い影響を与える存在へ。そんな世の中を目指して、アルヴィンさんの挑戦はこれからも続きます。

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(写真左から) アルヴィン・チャンさん 金岡大輝さん(FabCafe Tokyo)

(文:宗像誠也(ホワイトノート株式会社)、写真:熊谷薫(TOKYO FABBERS事務局))

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